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 精神分析プラクティス
〜兵庫県西宮市の精神分析オフィス〜

こころの精神分析的理解

 

 精神分析プラクティスは、兵庫県西宮市にある精神分析・精神分析的心理療法のオフィスです。当オフィスでは、精神分析の本場である米国で長年精神分析を学んできた精神分析家(吾妻壮、精神科医・神戸女学院大学教授)が、本格的な精神分析・精神分析的心理療法を提供しています。当オフィスの精神分析家は、フロイトが創立した国際精神分析協会(IPA)認定の精神分析家です。
 このページでは、精神分析・精神分析的心理療法について紹介しています。精神分析・精神分析的心理療法をご希望の方は、コンタクトをご覧ください。

 精神分析・精神分析的心理療法の方法


 精神分析は、ジークムント・フロイトにより考案された治療法です。通常、寝椅子を用いて、1回45分-50分、週4回以上の頻度で面接を行う治療法で、大変インテンシヴな治療法です。精神分析は、自分自身を、およそ到達し得る限り一番深くから理解しようとする方法です。その方法は、他の治療法には類を見ないほどの自由度と深度を持っています。この治療は、しかし、患者・クライエントにとって決して楽なものではないかもしれません。治療が進むにつれ、自分でも見たくない、考えたくないような自分の内面を直視していくことになるでしょう。このような作業は、時には辛いこともあるでしょう。しかしその作業に真剣に取り組む者にとっては、精神分析の理解は、他の方法では達しがたいほどの深い洞察をもたらしてくれることでしょう。

 一方、精神分析的心理療法(カウンセリング)は、精神分析から得られた知見をもとに、1回45分-50分、週1-2回の頻度の面接を持つ治療法です。通常対面法(椅子に座って面接すること)を用いますが、精神分析のように寝椅子を用いることもあります。精神分析ほどインテンシヴではありませんが、それでもかなりの自己理解が得られます。抱える問題の種類によってはこちらの方が精神分析よりも望ましい場合もしばしばあります。

 精神分析・精神分析的心理療法が役に立つ場合


 今日、うつや不安で悩む方は少なくありません。また、家庭や職場での人間関係が上手く行かない、という悩みもしばしば聞かれます。これらの悩みを精神科・心療内科などで相談すると、ほとんどの場合、薬を処方してもらうことになります。それで改善する場合はよいのですが、残念ながら、薬では十分には良くならない場合も少なくありません。また、薬で症状が一時的に軽快しても、止めると元に戻ってしまうことがあります。
 その理由は様々ですが、一つは、表面に表れている問題の背景には、こころの深部の問題が隠れていることがあるからです。そのような時、精神分析・精神分析的心理療法を受け、問題の根本を見直すことが効果的です。また、一度精神分析・精神分析的心理療法を受けた経験は、治療が終結してもなくなってしまうものではないため、効果の継続性という点では薬物療法よりも優れていると言えます。
 このように、精神分析・精神分析的心理療法には薬物療法にはない利点があります。もっとも、悩みの重篤度によっては、やはり薬物療法の方が望ましいという場合も当然あります。また、これら二つの治療法は相容れないものではなく、二つの治療法を併用することもよくあります。
 大切なのは、どちらか一方のみに治療法の可能性を限定してしまわず、多角的なアプローチをとることだと私は考えています。

 精神分析の訓練


 精神分析家となるための道のりは長く険しいものです。何百時間に及ぶ授業に加え、何百時間に及ぶスーパーヴィジョン(個人指導)を受けます。この中で、精神分析の基礎理論、技法を習得します。
 しかし、そればかりではありません。精神分析家となるための訓練の中で一番大切なのは、自分自身が受ける、訓練分析と呼ばれる精神分析です。これを何年にもわたっても受ける中で、自分自身の無意識を理解し、体験した上で、はじめて患者・クライエントの分析をすることができるようになります。
 精神分析を通して、患者・クライエントは、自分自身のこころを深く見つめる作業を進めて行くことになります。そのためには、まず治療者である精神分析家が自らのこころに開かれている必要があります。その上でこそ、精神分析の理論や技法がはじめて役に立ち得るものとなります。精神分析家となるための訓練分析は、1000時間近くに及ぶことも、それを超えることも稀ではありません。
 このように、精神分析家となるための訓練は大変厳しいものですが、そのような訓練を経てこそ、精神分析家としての役割を果たすことができるようになります。